「ショウボート昭和」というLPレコードを持っている。劇団黒テントが黒色テント68/71と名乗っていた頃、今から30年以上前に劇団から直接買った。ジャケットから、
黒色テント68/71は、1975年(昭和50年)1月より、佐藤信作、演出による「喜劇昭和の世界」三部作(「阿部定の犬」「キネマと怪人」「ブランキ殺し上海の春」)を、「昭和列島縦断興業」として全国巡業活動を続けている。このアルバムは劇中ソング全30曲のうち13曲をピックアップして、「微熱編」「発疹編」の二部に再構成したものである。
コジマ録音が発売し、13曲が収録されている。作曲はクルト・ワイル(7曲)、林光(2曲)、福山敦夫(2曲)、サラサーテ(1曲)、菊地雅章(1曲)で、サラサーテは斉藤晴彦作詞・唄の「唄うチゴイネルワイゼン」だ。クルト・ワイルは歌劇「三文オペラ」などの曲に佐藤信が詞を書いている。これが傑作だが、ワイルだかブレヒトだかの著作権継承者はいい顔をしなかったという。清水紘治の歌う「BACK AND GO」の過激な歌詞の1番を紹介する。作詞は佐藤信、作曲は福山敦夫。
燃える金魚よ 不眠のお前よ
真赤な背中の涙のハイウェイ
バック アンド ゴウ 早くしろ
バック アンド ゴウ 俺は良くないぜ
バック アンド ゴウ 遅くしろ
尻を振れ いち日中
林光作曲の「魚のいない水族館」は桐谷夏子が歌ったバラードだが、CDの「魚のいない水族館〜林光ソング集」(カメラータ・トウキョウ発売)では藍川由美が歌っている。また志村泉の演奏するピアノ曲集「もどってきた日付 林光作品集」(ALMレコード)にも納められている。
黒テントで上演された「三文オペラ」で歌われたモリタート(マックザナイフ)が収録されていないのが残念だった。
- アーティスト: 志村泉
- 出版社/メーカー: ALM RECORDS
- 発売日: 1991/01/01
- メディア: CD
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