あの時代に会いに行こう。

 東武鉄道の駅に会津のポスターが貼ってある。1枚は農道に初老の男がステッキを持って立っている。もう1枚は同じ男が向こう向きに歩いている。そのコピーを拾ってみる。


あの時代に、会いに行こう。
初めて来たときから、懐かしい感じがしました。
昔の風景がそのまま残っているからかもしれません。
会津への旅は、あの時代と出会える旅。
タイムトラベルって、そういうことだったんですね。


あの時代へ、行ってきます。
江戸も明治も平安も、それよりもっと古い時代も。
会津には、そのころの景色がまだ残っているのだとか。
アスファルトとコンクリートの街に飽きたので、
そろそろ出掛けてみようかと思います。

 男の立っている農道は、戦後農村の構造改革だったかで、田んぼを区画整備して大きな矩形に作り直したもので、トラックなんかが通れる広い道だ。遠くの林も植林したもので、昔の雑木林ではない。一体どこが昔の風景なのか。まさに現代の田舎の風景にほかならない
 いや、鉄道会社のポスターに何を熱くなっているんだか。