ギャラリー檜Bで木下以知夫展彫刻展が開かれている

 京橋のギャラリー檜Bで木下以知夫展彫刻展が開かれている(6月18日まで)。木下は1949年飯田市生まれ、現在は長野県豊丘村に在住している。ここは私が生まれ育った喬木村の隣村になる。ギャラリー檜では2006年、08年、10年と4回個展をしている。



 今回のDMハガキのテキストから、

2011・3・11 PM 2:46
カノ一個の衝撃波ハ地ツヅキナル吾ガ身・命ニ横断・直下シ
イマダ吾ガ肉ニ沈殿シテオル
ICHIO 4・1

 さて、先の大地震について書いたこの文章と今回の彫刻作品はどのように関係しているのか。木下は圧縮ガスを入れていたガスボンベを加工して作品としている。ボンベを裂き、曲げて、投げ出したように置いている。鉄板などの重量のあるものを運ぶ一輪車や、ボンベを運ぶ手押し車、鋸の大きな刃を叩いて曲げたものなどが併せて展示されている。昨年の個展も今年と大きく異なるものではなかったように思う。
 暴力的な作品ですねというと、昨日来た女の子は(ボンベの)再生みたいだと言ってくれたよと言う。そうだろうか。17日(金)の午後5時からこのギャラリーで木下の「談じ合い」があるという。題目は〔再び「現代のヒロシマの死」の現代〕という。仕事が終わったら途中からだが駆けつけてみよう。
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 木下と話していて驚いたのは若い頃小原泫祐さんと交流があったという。8月24日〜28日には「今、小原絵画との交錯」という展覧会を飯田市美術博物館市民ギャラリーで予定している。小原泫祐は私の寺の和尚さんだったし、山本弘を紹介してくれたのもこの人だった。飯田市で絵画塾を主宰していたが、のちにすべてを捨てて名前も変えて二度と郷里に戻らなかった。若栗玄の名前で、洲之内徹の現代画廊で何度か個展をした。洲之内が亡くなった後は銀座の美術ジャーナル画廊や長野市ロートレック画廊で個展をしていたが、2009年に83歳で亡くなった。縁を思った。
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木下以知夫彫刻展
2011年6月13日(月)〜18日(土)
11:30〜19:00(最終日〜17:30)
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ギャラリー檜B
東京都中央区京橋3-9-9 ウインド京橋ビル2階
電話03-6228-6361
http://www2.ocn.ne.jp/~g-hinoki