BLDギャラリーでの森村泰昌展

 銀座2丁目のBLDギャラリーで森村泰昌展「肖像経済、その他」が開かれている(4月17日まで)。今回はお札と切手シートの作品だ。いつものように森村が毛沢東ゲバラアインシュタインなどに扮して各国のお札の肖像に収まっている。切手シートの作品では、やはりモナリザゴッホの自画像、フェルメール真珠の首飾りの少女、フリーダ・カーロなどに扮した森村をを切手にしている。
 何かに扮した自分を撮影して作品にするのはシンディー・シャーマンが始めたことだ。そして切手シートの作品と言えばこれまた太田三郎や堀川紀夫を思い出す。太田三郎は初期に雑草の種を切手シートにしていたが、その後中国残留孤児や被爆者の肖像を切手シートにした作品を発表している。堀川紀夫はブッシュなど政治家を批判的に切手に加工していた。
 森村泰昌は昨年東京都写真美術館でも個展が行われた。そういう意味では公的な評価が高い作家なのだろう。しかし、私のこの人の作品のコンセプトが分からない。何を言いたいのだろう。
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森村泰昌展「肖像経済、その他」
2011年3月5日(土) - 4月17日(日)
OPEN 11:00 - 19:00/会期中無休
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BLDギャラリー
東京都中央区銀座2丁目4番9号 SPP銀座ビル8F
電話 03(5524)3903
http://bld-gallery.jp/