ギャラリーテムズの及川伸一展が良い

 武蔵小金井のギャラリーテムズで開かれている及川伸一展がとても良い(12月6日まで)。及川は1949年東京生まれ。1980年から1992年まで独立美術に出品していたが、1992年からは個展を主な発表の場所としている。これまでギャラリー汲美、ギャラリーテムズ、ギャラリーゴトウ、ギャラリー砂翁&トモスなどで発表してきた。
 いつも画面から極度に形態を排除し色彩を抑えた厳しい抽象を描いてきたが、今回は少し違った感じがした。今までのアクリルを今回の発表から油彩に変えたのだという。色彩は以前と変わらないのに、見に来た多くの人が色が鮮やかになったなんて言うんだよ。いや実際に私も同じ印象を持った。アクリルから油彩に変えるとこんなにも違うのか。
 なぜ油彩に変えたのですか。前から60歳になったら油彩にしようと思っていたんだ。もうすぐ61歳の誕生日だという。画家の年齢は60歳を過ぎているのかも知れないが、作品は円熟という印象ではなく若々しいのだ。油彩の第1回展がこれなら、今後ますます楽しみだ。どうか長生きして(老いてますます豊かな抽象を描いた)村井正誠のようになってほしい。








及川伸一展
2010年11月25日(木)〜12月6日(月)
11:00〜17:00(11/30、12/1 休廊)
※つまり12月5日(日)は開廊している!


ギャラリーテムズ
東京都小金井市前原町3-20-2
電話042-384-3564
JR中央線武蔵小金井駅より徒歩8分