銀座ニコンサロンの有野永霧写真展「三角地」


 銀座ニコンサロンで有野永霧写真展「日本人景 三角地」が開かれている(11月9日まで)。
 タイトルが三角地となっているが三叉路のことだ。三叉路と言えばここ数年の横尾忠則がテーマにしている絵画そのものだ。横尾も三叉路の写真を撮りそれをもとに絵画に仕立てている。絵画のもとになった三叉路の写真展も開いていた。そういう意味では二人のテーマはかなりダブっており、その場合当然プライオリティは横尾にある。二人の違いは、横尾が主に都会や住宅地の三叉路を撮っているのに対して、有野では田舎道が多いことだ。上に掲げたDMハガキの写真のように工場の入り口みたいなところもある。また、横尾の三叉路が二つに分かれた道を指すのに対して、有野の三角地は二つに分かれた道に挟まれた所を指しているという違いもある。もっともその違いが表現において異なっているという印象を持つことはできないが。


有野永霧写真展「三角地」
銀座ニコンサロン 2010年10月27日(水)−11月9日(火)
大阪ニコンサロン 2010年11月11日(木)ー11月24日(水)