上野明美展@ギャラリーゴトウ

 上野明美展が銀座1丁目のギャラリーゴトウで開かれている(4月24日まで)。上野は1962年京都府生まれ、1983年に嵯峨美術短期大学洋画専攻を卒業している。1995年に当時銀座3丁目にあったギャラリー21+葉アネックスで初個展を行った。人の顔を画面一杯に大きく描いていたのを憶えている。何年か経って、これも銀座4丁目にあったギャラリー汲美のグループ展に展示された。汲美の作家たちは一体にスタティックな作風の画家たちが多いので、この点で上野は異色だった。オーナーの磯良さんに、どうして上野さんを加えたのですかと問うと、画廊で扱う作家の幅を広げたいと思ってという返事だった。上野はダイナミックな作風の作家という印象だったから、なるほどと思った。
 それが徐々に落ち着いた作風に変わっていった。二紀展では何度も受賞したが、2007年には特に女流画家奨励佐伯賞に選ばれている。そして2008年文化庁からイタリアのフィレンチェへ、フレスコ画を学ぶために海外派遣された。今回のギャラリーゴトウでの発表は帰国後の初個展となる。会場へ入って驚いた。色彩が明るく華やかになっていたし、モチーフも花や紋様など今までにないものが描かれていた。上品な色気が加わっている。イタリア留学の経験は上野に新しい展開をもたらしたのが実感できた。民主党事業仕分けの議員さん、税金は無駄に使われていません。





上野明美
4月19日(月)〜24日(土)
11:30ー18:30(最終日ー16:30まで)
ギャラリーゴトウ
東京都中央区銀座1-7-6 中央通りビル7F
電話03-6410-8882
http://www.gallery-goto.com