サリンジャーの新作?

 ネットのニュースで、サリンジャーがマイケル・ミッチェルに宛てた手紙が公開されたと報じていた。マイケル・ミッチェルは「ライ麦畑でつかまえて」の装丁をしたデザイナーとのこと。1966年10月16日付けのその手紙に、サリンジャーがすでに小説2冊分の草稿を完成させたと書いているという。それから今年亡くなるまで40年以上の年月が経っている。数年に1冊以上、小説の草稿を完成させたとしたら、もう10冊から20冊の作品が完成されていても不思議ではない。今後続々新作が発表されるのだろうか。
 評論家の酷評を嫌って作品の発表を取りやめ、マスコミを嫌って隠遁生活を送っていた。しかし小説は書き続けているとの報道もあった。あれだけの作家が書かないはずがないと思っていた。死後の発表を考えていたなら、反道徳的な作品も可能だろう。ナボコフの向こうを張るような作品も書かれているのではないか。新作が楽しみだ。