ぎゃらりぃ朋の松本文香の初個展が良い

 銀座1丁目のぎゃらりぃ朋で松本文香展が開かれている(27日まで)。松本は昨年多摩美術大学を卒業した若い作家で今回が初個展だ。


 大きな作品は藤田嗣治を思わせる。繊細な線が印象的だ。


 小品の少女像は2点とも石膏と岩絵の具を使って描いている。

 この不思議な作品は「鯨の皮」というタイトル。鯨の皮を描いたというので、見たことあるのと聞くと、いいえありません、見たいのですが。

 和紙を予めくしゃくしゃにして皺を付け、さらに周囲を少し焼いている。古い絵のようにしたかったのか。

「collection」と題された抽象的な小品は石膏を貼り付けたもの。
 今回初個展の松本は様々な傾向のものを並べて展示している。それが不思議と、的が絞れていないと感じるのではなく、この作家の多くの可能性を表しているように思われた。可憐な少女像だけの作家ではない、鯨の皮も描く将来が楽しみな作家の初個展だ。


松本文香展
2月22日(月)〜27日(土)、12:00〜19:00
ぎゃらりぃ朋
東京都中央区銀座1-5-1 第三太陽ビル2F
電話03-3567-7577
http://www.geocities.jp/gallerytomo1998/