知人に勧められた小沢信男「通り過ぎた人々」(みすず書房)を読んだ。表4(裏表紙)に印刷されているコピーから。
花田清輝に見いだされ、学生のころから新日本文学会の事務・編集に携わり、2005年の3月まで半世紀にわたって在籍した著者が、そこで出会った人々の思い出を書き残しておきたいと綴った。井上光晴、小野二郎、菅原克己、藤田省三ほか、とりあげられた18名はすべて物故者。(後略)
私の知っている人は関根弘、内田栄一、藤田省三、秋山清の4名のみ。針生一郎さんはご存命なので取り上げられていない。内田栄一は当時のアングラ芝居を何度か見た。変な人だったという記憶が強い。久保田正文がわが郷里飯田市出身者とは知らなかった。
新日本文学会についてはちょっとだけ知っていた。だからそれなりに興味深く読んだ。でもなぜ佐多稲子について書かれてないのだろう。
小沢信男という作家のことは知らなかった。何冊か小説を出版しているらしい。文章がイマイチだし、新日本文学会系の小説を書いているのなら売れないのは納得できる。そこ(文章)が佐多稲子との大きな違いだ。
- 作者: 小沢信男
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 単行本
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