今泉忠明「野生ネコの百科」がすばらしい

 初版発行が1992年、最新版発行が2004年という今泉忠明「野生ネコの百科」(データハウス)がすばらしい。オールカラーの写真図鑑で世界の野生ネコ40種近くを詳しく紹介している。分布も生態もこれ1冊でよく分かる。
 ユキヒョウの体重25〜75kg、イリオモテヤマネコは3〜5kgでうちのプッピーよりやや小さい。南アフリカの最小ネコ、クロアシネコが1.5〜1.75kg、かわいい。
 北アフリカ〜中近東の砂漠に住むスナネコは夜行性だ。スペインオオヤマネコが12〜20kgと大きい。ヨーロッパオオヤマネコは14〜30kgともっと大きい。これはもう猛獣だ。樹上生活をする南アメリカのマーゲイ、カワウソヤマネコとも呼ばれる可愛くないジャガランディ、確かにちょっと似ている。
 とても良い本だが、惜しむらくはデザインがイマイチだ。版型をもう一回り大きくして、写真を大きく扱えばもっともっと見応えがするのに。

野生ネコの百科 最新版 (動物百科)

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