「こんなにもある 善光寺のなぞ」

 40年来の友人から最近発行された彼の新著が贈られてきた。田中博文「こんなにもある 善光寺のなぞ」(一草舎)は6年ぶりに開催されている長野市善光寺の御開帳に合わせて発行されたようだ。
 善光寺には10代の頃1回、20代と50代にそれぞれ1回ずつ行っている。しかしこの本を読むまで自分が善光寺のことをこんなにも知らなかったのかと驚いた。御開帳というのは普段おおやけに見せていない秘仏を公開するものだと単純に思っていたが、6年に1度の善光寺の御開帳で公開されるのは前立本尊と呼ばれているいわば秘仏のレプリカなのだ。本尊の秘仏善光寺如来は決して公開しないという。
 創建の時期についても分かっていない。善光寺縁起では飛鳥時代善光寺の研究者として定評のある坂井衡平は天平〜勝宝と推測している。
 著者は長野市在住でさすが地元ならではの細部にまで調査が届いている。
 娘がこの本を見て、私御開帳と聞くといやらしい言葉だと思ってしまう。それは初めて御開帳っていう言葉を知ったのが小学校の時のマンガで、女の人の着物を脱がせながら御開帳、御開帳って書いてあったから。
 おいおい娘よ、小学校の時どんなマンガを読んでいたんだ。