早とちり癖が抜けない

 朝日カルチャーの案内を見ていたら、私の好きなピアニストの河合祝子のレクチャーコンサートがある。「名曲でつづるショパンの生涯 青年期編」がそのタイトルだ。河合祝子がショパン? とは思ったが、でも申し込もうと案内書を取り寄せたら全4回で毎週水曜日の昼間だった。残念、これでは行かれない。
 その後もう一度よく読んでみたら、講師が河合祝子ではなく河合優子だった。大間違いだった。河合祝子は10年ほど前の音楽の友ホールでの初リサイタルの時、全曲を日本初演の現代曲で行ったピアニストだ。数年前はスクリャービンピアノ曲集のCDを出している。
 そういう思い違いは何度もあって、清水邦夫の芝居を見に行ったときも、六本木の俳優座劇場へ行ってチケットを切ってもらい席を探していたら、係員が追いかけてきてこれはパルコ劇場のチケットですと言われた。オートバイで移動していたのでギリギリ開演に間に合った。
 サントリーホールでは係員がチケットを切った直後に、これは東京文化会館ですと指摘された。この時はさすがに最初の曲は間に合わなかった。
 昨年だったか、竹橋の国立近代美術館で、その彫刻展は10日前に終わりましたと言われたし、先週も同じ美術館でその展示は来週からですと言われたのだった。