第28回 損保ジャパン美術財団 選抜奨励展を見る

 損保ジャパン東郷青児美術館で「第28回 損保ジャパン美術財団 選抜奨励展」を見た。同美術財団では毎年全国の公募美術団体展に「損保ジャパン美術財団奨励賞」を授与しているという。本展覧会は、その受賞作家の作品に加えて、全国30名の推薦委員から推薦された作家の作品を併せて展示している。
 私がブログで紹介した作家3人が、その推薦作家に選ばれている。

篠原愛(2008年8月28日)
「銀座ギャラリーQの篠原愛展を見てほしい」

笹井祐子(2008年10月16日)
「ギャラリー21+葉の笹井祐子展をぜひ見てほしい」

岩坪賢(2009年2月12日)
「岩坪賢の初個展がすばらしい」

 3人とも「損保ジャパン美術賞」にも「秀作賞」にも選ばれなかったが、優れた作家たちであると思う。
 それにしても、この「損保ジャパン東郷青児美術館」という名前の「東郷青児」というのが浮いている。元々東郷青児のコレクションで始めた美術館なのであろうが、ゴッホの「ひまわり」を購入し、ほかにセザンヌゴーギャンを並べて常設室を作っており、今や美術館の目玉ははっきりゴッホに移っている。東郷青児の作品は出口の小さな部屋に申し訳のように展示されているきりだ。まあ2流の画家に相応しい扱いだろう。