亀山尚子展が始まっている

 京橋の藍画廊の入っていたビルが取り壊されることになり、昨年末で一時閉廊した。同じ頃銀座1丁目のギャラリー21+葉が自由が丘に移転し、藍画廊がそのギャラリー21+葉の跡へ移転した。藍画廊はこの3月2日から新しい場所で営業を始め、移転記念企画として亀山尚子展を持ってきた。藍画廊の亀山に対する評価の高さがよく分かる。
 亀山尚子は1970年生まれ、1995年に武蔵野美術大学大学院を修了している。大学院在学中の1994年に東京芸術劇場展示室で初個展を開いた。その初個展から非凡な作家だった。その後、藍画廊、ガレリアキマイラ等で個展を開き、VOCA展にも選ばれている。
 今回の個展は数年ぶりだ。今まで寒色系の抽象だったが、今回色彩が暖色系になり、植物のような形が現れ始めている。久しぶりに見る亀山の作品は大きく変化しつつある。それは出産、育児と関係するのだろうか。現在最も優れた抽象の中堅作家の個展を多くの人にぜひ見てほしい。
 ベネチア・ビエンナーレに参加した加藤泉は彼女の夫だ。夫婦とも優れた画家というのは意外に少ないのではないか。





藍画廊
東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル2F
TEL & FAX 03-3567-8777
3月2日(月)〜14日(土)、日曜休廊
11:30〜19:00(最終日〜18:00)
http://homepage.mac.com/mfukuda2/