なびす画廊の新井コー児展が面白い

 新井コー児の個展が銀座1丁目のなびす画廊で開かれている(10月8日まで)。これが面白い。新井コー児は昭和48年生まれ、そして彼が描いているのは昭和40年代の日本の社会だ。当然彼はまだ子どもだったので本当のことは知らない。資料を集めて調べながら描いているという。それで昭和40年代にはまだなかっただろう日本酒の久保田などが描かれている。フォーク歌手のよしだたくろうのLPレコードは毎回登場している。なびす画廊での個展はもう5回目なのだ。おっと、女子高生が日本酒を飲んでいる。いろいろうるさく言わない良い時代だった。あれ、銭湯の入浴代が160円になっているぞ。当時、「三上寛の夢は夜開く」でも「風呂屋に続く暗い路地、40円の栄光は明日のジョーになるじゃなし、夢は夜開く」と歌っていたから、入浴料は40円だったのじゃないか。いや、でも新井コー児の絵は面白い。とてもユニークなものだ。これからもこの路線をずうっと続けてほしい。




「なびす画廊」東京都中央区銀座1-5-2
電話03-3561-3544 http://www.nabis-g.com/
11:30ー19:00(最終日は17:00まで)
作家のホームページ http://www7.wind.ne.jp/ko-ji/