自然を愉しむテーマパークは未完に終わった

 バブル時代、セゾングループ群馬県赤城山の一角に自然を愉しむためのテーマパークを計画していた。一つの山をそっくりテーマパークにするため、植林されていた針葉樹をすべて伐採し、自然の植生にちかい広葉樹を植えた。一方シャクナゲなど花のきれいな樹木も植えて見栄えを良くした。さらに元々川のなかった山にポンプで水を汲み上げて渓流を作った。小さな池を掘って昆虫を呼び寄せ、豊かな自然を身近に体験できるテーマパークになるはずだった。これは壮大な計画だった。
 残念ながらバブルがはじけて、セゾングループも解体していって、もうそれを完成させる余力はなくなっていった。あの場所はその後どうなったのだろう。一昨年開園した群馬県ぐんま昆虫の森とは別の企画だった。