飾って恥ずかしくないだろうか

 ある通販会社が新聞広告を出して彫刻作品を売っている。彫刻家K氏のブロンズ「ひざまずく」が限定20点で30万円だ(高さ40cm)。
 時に超保守的な主婦が公共空間に設置されている裸婦の彫刻がエロだから撤去しろと言っていると聞いて、何をバカなことをと思っていた。しかし、この裸婦にならそう言ってもいいかもしれない。下記はその宣伝文句から。

 一糸まとわぬ美しい体をしなやかに反らし、誰かを仰ぎ見るように顔を上げる優雅な女性―。崇高でありながらも、どこか悩ましげな姿態は、まるで、自らの若さを見せつけているかのようです。
 官能的な身体美あふれる本作品は、現代彫刻界の旗手として名高いK氏が手掛けた、ブロンズ芸術作品『ひざまずく』です。身を反らせ、やや上向きとなった豊かな乳房、ふくよかなヒップ、なめらかな背中の曲線美、弾けんばかりの若き肉体…。たおやかに伸ばされた指先、やわらかい髪、さらには色香ある首筋や鎖骨などの細部に至るまで、女体の美しさをみずみずしく表現。見る者の目を惹き付けて離さない、魅惑的な裸婦像の傑作です。

 宣伝文句は「書斎やリビングなど場所を選ばず飾れます」とある。昔見たダッチワイフの宣伝文句を思い出した。普段はお部屋のインテリアとして飾っておけます。
 ダッチワイフと言えば有名なのが南極2号だ。これは試作品の南極1号があって、改良品が南極2号だと思っていた。娘と話していたとき、彼女から南極越冬隊が持っていった2号さんだからそういう名前なんだと教わった。知らなかった。そういえばキュウリの品種に南極2号という名前のものがあった。この名前のゆかりも分からない。