南Q太という変わった名前の漫画家のこと

 南Q太という女性漫画家がいる。20代の一人暮らしの女性の恋なんかを描いている。彼女のマンガから若い女性たちの心理を教わったと思っている。好きな漫画家の一人だ。
 でも変わった名前だ。何でこんな名前を付けたのだろうと長年疑問だった。それが不意に分かった気がした。キュータは九太かもしれない、久太かもしれない。そうだ久田なのだ。これは名字だろう。では久田南(ひさだみなみ)が本名かもしれない。だったら久田美波かもしれない。
 友人に原英章君がいる。彼が若い頃、教会で牧師さんに名前をたずねられた。原エイショウです。エイショウはどんな字を書くのか? 英語のエイに文章の章です。ケッ、ふざけるな。牧師さんは英語のエイをAと思ったようなのだ。それから彼は原A章と称するようになった。南Q太の名前から友人のことを思い出した。
 ちなみに南Q太の作品はWikipediaによると、

スクナヒコナ」「トラや」「こどものあそび」「地下鉄の風に吹かれて」「夢の温度」「クールパイン」「あたしの女に手を出すな」「さよならみどりちゃん」「オリベ」

 いや、Wikipediaで知った南Q太の履歴はこうだった。何も知らなかった!

 南Q太(みなみ きゅうた、女性、1969年1月13日ー)は、日本の漫画家。島根県出身。女子美術大学短期大学部造形学科卒。
 アフタヌーン四季賞にてデビュー。無駄を削ぎ落とし、必要最小限のネームで作品を構成するミニマリストである。
南Q太」という名前は彼女が売れない時代、東京都杉並区高円寺の南口に住んでおり、プー太郎であったことに由来する。南口のプー太郎から転じて南Q太となったようだ。作品の中にも高円寺の喫茶店名などが見られる。
 二度の離婚歴があり(最初の夫は漫画家のSABE・二人目の夫は歌人枡野浩一・三人目の夫は漫画家・安彦麻理絵の元夫で編集者の大塚正美)、二児の母親である。また再婚により、大塚と安彦との間に設けた子の親ともなった。