「読売新聞読書委員が選ぶ2007年の3冊」が発表されたが、西洋美術史の林道郎は3冊ともマンガを選んでいる。
山岸涼子「舞姫 テレプシコーラ 1〜10巻」(メディアファクトリー)
吉田秋生「海街diary 1 蝉時雨のやむ頃」(小学館)
安田弘之「ちひろ 上・下」(秋田書店)
林は吉田秋生の「蝉時雨〜」に対して「新しい傑作が誕生しそうな予感」と書いている。同感だ。吉田秋生は「バナナフィッシュ」も「桜の園」も良かった。
「ちひろ」については私は未読だが、林は「歌舞伎町の風俗嬢の物語。生々しい描写が多く”R指定”だが、悲しくて滑稽でたくましい人間の性(さが)に感じ入る。上巻138〜9頁の雪景色は、漫画史に残るだろう。広く、冷たく、暖かい。」と紹介している。読まねば。