島崎今日子「この国で女であるということ」(教育史料出版会:現在ちくま文庫)を読む。「アエラ」に連載されている「現代の肖像」というインタビューのうち、島崎が執筆した分をまとめたもの。桃井かおり、林真理子、白石加代子、内田春菊、山本容子など21人の女性(一人だけ板東玉三郎)を取り上げている。それなりに良く書けているが物足りない。それはなぜか?
1. 朝日新聞社が発行している雑誌だから露悪的なことは書けない、2. 取り上げられている人物がメジャーでインタビューに協力してもらっているので悪く書けない、3. 著者である島崎の力不足。
この3つのどれかであるかも知れないし、2つあるいは3つの理由かも知れない。何か踏み込みが足りない感じがする。まあしかし「アエラ」の連載だからこんなものかとも思うのだが、インタビューアーが誰かは分からないが、同じ「現代の肖像」でも10年近く前の山崎ハコの場合は良く踏み込んで書けていたように思うのだ。
勝手に永沢光雄と比べているのかも知れない。いろいろと条件が違うのに。
取り上げられているのは上記6人の他には、吉田美和、北川悦吏子、一条ゆかり、扇千景、大島早紀子、白河直子、天海祐希、大竹しのぶ、田岡由伎、室井佑月、藤間勘十郎、辛淑玉、桂あやめ、田嶋陽子、田辺聖子。
- 作者: 島崎今日子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/11
- メディア: 文庫
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