草間弥生の表現は女性特有だ

mmpolo2007-07-28




 東京都現代美術館草間弥生の大回顧展が開かれたことがある。壁から天井から一部屋全部に水玉模様が描かれ、別の部屋では網目模様が描かれていた。草間ワールドだ。
 美術館では展示室の隅に一人ずつ監視役みたいな職員が座っている。上述の草間ワールドの部屋の人たちに質問した。まず女性職員「本当に気持ちがいいです」、次いで男性職員「いやあ、もうたまりません、早く終わってほしいです」。女性と男性のこの正反対の回答。以前から草間の表現は女性特有のものではないかと考えていた。強迫神経症のようなしつこい繰り返し、全てを埋め尽くす終わりのない空間、均等に拡がっていて中心のない世界。これは男性作家には見られない女性作家たち特有の表現ではないだろうか。
 そう考えたのは草間と似た表現をする作家がほとんど女性だったからだ。なぜ女性ばかりで男性に少ないのかは分からない。ただ経験的にそうなのだ。