気の強弱と大小

 知人が、自分は気が大きいけど気が弱いのだと言った。それを聞いたとき、オーバーに言えば目から鱗が落ちた思いだった。彼が言うには気には大小と強弱がある。そう言えば彼は大勢の聴衆の前で演説するのが得意だった。同時に他人と意見が対立したときは弱気だった。
 私は20人くらいの社員の前で話をするのさえ苦手だったが、議論などで対立して相手を論破するのはむしろ好きだった。対立するのが苦痛ではないのだ。してみると、私は気が小さいが同時に気が強いのだ。面白い見方を知った。