バイブを買いに

夏石鈴子に「バイブを買いに」という小説があり、地下鉄の駅近くのマンションの一室にある女性客だけを対象とした大人のおもちゃ屋へバイブを買いに行く話が紹介されている。
それは女性週刊誌などで話題になっていた地下鉄半蔵門線半蔵門駅近くの店だろう。ここは男性客はお断りだった。一度に一組の客だけを電話で予約して入れていたという。


もう10年ほど前になるだろうか、渋谷のホテル街の一角にある大人のおもちゃ屋で不思議な光景を見た。若いカップルがバイブを選んでいて、なかなか決めかねたらしく店員に2本のバイブの内どちらが良いか相談していた。


ところが最近はもっと進化していた。秋葉原の駅前にビル全体がアダルトショップというところがあり、階ごとにいろいろな商品を並べている。ポルノ雑誌の階、ポルノビデオやDVDの階、コスプレ用の衣装を並べている階等々。その中にバイブやローターなどが並んでいる階がある。いつも若いカップルが何組か入っていて、二人でバイブを選んでいるのだ。
半蔵門駅から秋葉原まで20年ほどの時間だった。