芝居

日劇ミュージックホールの思い出

イタリアの映画監督ヤコペッティの「世界残酷物語」は大ヒットした映画だった。それで続編の「世界女族物語」が作られた。画家のクラインがヌードモデルの体にに青い絵の具を塗り、キャンバスに押し付けて作品を作ったり、パリのムーラン・ルージュのレビュ…

スカトロ2題

スカトロ2題。前座はともかく真打ちは本当に汚いので、覚悟されたい。 阿佐ヶ谷のアルス・ノーヴァというスタジオではしばしばアングラ芝居が行われていた。その公演の肝心な劇団名を忘れてしまったが、舞台で男性俳優が小便をする場面があった。床にバケツ…

薔薇絵、彼女はユニークなダンサーだ

何年前になるのだろう、薔薇絵さんというダンサーのダンスというか舞踏を何度か見た。あれはまだ日暮里にあったdie pratzeという劇場だった。薔薇絵はほとんど裸でほとんど照明を落とした舞台で踊っていた。劇場とか舞台とか書いたが、スタジオみたいな空間…

名古屋章

名古屋章という俳優がいた。2年ほど前に亡くなった。美術評論家の名古屋覚の叔父さんだという。 清水邦夫の芝居「エレジー」の再演で主役をやった。1999年の紀伊國屋サザンシアター。 【あらすじ】 工業高校で生物の教師をしていた平吉(名古屋章)もすでに…

「タンゴ・冬の終わりに」

シアターコクーンで「タンゴ・冬の終わりに」のマチネを見る。当日券を買うために2時間並んだ。前売りは先月発売開始30分で売り切れたのだった。 清水邦夫・作、蜷川幸雄・演出。22年前1984年の初演は衝撃的だった。台本も演出もいい。蜷川は清水と組むと良…

朝日新聞の劇評「タンゴ・冬の終わりに」

清水邦夫作、蜷川幸雄演出コンビの代表作の一つがよみがえった。60〜70年代を共に過ごし、政治闘争の熱さと、挫折の苦さを共有した世代の思いが投影された戯曲である。だが今回、作り手と親子ほど年の離れた堤真一らが演じることで、作品は特定の時代から解…

サイスタジオにおける清水邦夫作品公演#1

サイスタジオにおける清水邦夫作品公演#1を見る。 いずれも清水邦夫が若いときに書いた戯曲を再演したもの。 「行きずりの人たちよ」 演出:清水邦夫・松本典子 清水邦夫が昔ラジオドラマのために書いた戯曲。 舞台での上演は初めてという。主演:水谷豊 語…

扇田昭彦「才能の森」

扇田昭彦「才能の森」(朝日新聞社)を読む。 副題が「現代演劇の創り手たち」で演劇人24人が取り上げられている。 寺山修司、唐十郎、蜷川幸雄、太田省吾、井上ひさし、杉村春子、宮本研、つかこうへい、ピーター・ブルック、ヨシ笈田、松本雄吉、東由多加…