2012-07-07から1日間の記事一覧

七夕の芋の露

子どもの頃は七夕の朝、里芋の葉の露を採って、それで墨をすって短冊に願い事を書いた。あの頃なんて書いたのだろう。住んでいたのが長野県の田舎だったので、七夕はひと月遅れの8月7日だったけど。ちょうど夏休みの最中だった。里芋は家の前の畑にたくさ…

井上理津子『旅情酒場をゆく』を読む

以前、丸谷才一『食通知ったかぶり』を紹介して、つまらないエッセイだったと書いた。そんな生意気なことを書いたのも、食べ歩きの面白いエッセイを知っていたからだ。 つまらないなどと丸谷大先生に対して断定的なことが言へるのも、同じやうに全国各地のう…