2006-10-05から1日間の記事一覧

小島ゆかりが紹介する池永陽「少年時代」(双葉社)

「それが、伊藤さんの乳房の感覚よ」 いわれてみれば、そう感じられないこともなかった。手のひらにあたる風の塊は、女性の乳房そのものの感触といえた。達夫は小夜子の顔を凝視しながら、その感触を手のひら一杯で感じとった。良平の友人達夫の家は、民宿の…