2006-05-27から1日間の記事一覧

吉行淳之介と倉橋由美子

吉行淳之介が好きだった。彼の過剰な自意識がなせる屈折した姿勢が好きだったのだ。(祝福を受けた主賓に似た姿勢で佇んでいる自分に気付くと彼は激しく舌打ちし、)。対して倉橋由美子は文体が好きだったのに彼女の姿勢は嫌いだった。自己陶酔に平気で溺れ…