東京両国のアートトレースギャラリーで田中綾子展「例えば、コップの水をただ見つめるように」が開かれている(9月30日まで)。田中綾子は1993年大阪府生まれ、2019年に東京藝術大学美術学部彫刻科卒業、2021年同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。2021年にガルリHで初個展、その後も2022年、2023年に同じガルリHで個展を、2024年にはDIEGOで個展を行っている。
田中の言葉をホームページから拾ってみる。
無意識に起こる記憶の改竄や捏造について、また自分自身と他者の記憶の境界や、自意識について思索し、作品を制作しています。
もしも明日の朝、目が覚めたときに何もかも忘れてしまっていたとしたら、それまで生きてきた「私」として生きることは難しいかもしれません。
「私」を「私」として保つためになければならない「記憶」。 しかしそんな「記憶」は時間と共にいつの間にか書き変わり、抜け落ち、変化し続けています。
アイデンティティの在処としての「記憶」、そしてその脆弱性から、人の儚さや生きることの不安定さに思いを巡らせています。
ガルリHは企画画廊で画廊は販売を重視している。今回のアートトレースギャラリーは作家たちの自主運営なので、販売にこだわらなくても良いのだろう。ガルリHの展示に比べて、インスタレーションに力を入れていて、こちらの方が田中の本当にやりたいことなのだろう。
しかし、田中のインスタレーションは難しくてよく分からなかった。
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田中綾子展「例えば、コップの水をただ見つめるように」
2024年9月8日(日)-9月30日(月)
12:00-19:00(木曜休廊)
開催日時に変更の可能性もあるので、来場に際してはSNS等で確認してほしいとのこと。
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アートトレースギャラリー
東京と墨田区緑2-13-19 秋山ビル1F
https://www.gallery.arttrace.org/
都営大江戸線両国駅A5出口から徒歩5分
JR総武線両国駅東口から徒歩9分
※墨田区立緑小学校前